年金受給者はカードローンを使える?年金収入のみで申し込める会社と他の借入方法
年金生活に入ってからも、医療費や家の修繕、冠婚葬祭などで急にお金が必要になることがあります。そんなとき「年金受給者でもカードローンは使えるのか」と気になる方は多いでしょう。
この記事では、次の点を解説します。
- 年金受給者がカードローンを利用するための条件
- 年金収入のみで申し込めるカードローン・申し込めないカードローン(2026年10月時点)
- 年金担保貸付の終了と、代わりに検討できる公的制度
- 預金や自宅を活用した借入方法
- 年金受給者が借入れをするときの注意点
結論として、年金受給者でもカードローンを利用できる場合があります。ただし、収入が年金のみの場合に申込みできるのは、レイクや一部の銀行カードローンなどに限られます。また、かつて利用されていた公的な「年金担保貸付」は2022年3月末で申込受付を終了しているため、現在はほかの制度や方法を検討する必要があります。
年金受給者がカードローンを利用するための条件

年金受給者がカードローンを利用できるかどうかは、主に次の2点で決まります。
- 申込み時(または契約時)の年齢が、商品の上限年齢以内であること
- その商品が、年金を「安定した収入」として認めているかどうか
上限年齢は商品によって大きく異なる
カードローンの上限年齢は、消費者金融で69歳〜74歳、銀行で62歳〜69歳程度と、商品ごとに異なります。また、取引中に一定の年齢に達すると新規の借入れが停止される商品もあります。
各社の申込み年齢の一覧は、こちらの記事で詳しくまとめています。
年金を収入として認めるかは会社ごとに違う
「消費者金融は年金受給者に貸さない」「年金受給者は銀行カードローンしか使えない」といった説明を見かけることがありますが、実際の扱いは会社ごとに異なります。消費者金融でも年金のみで申込み可能な会社があり、銀行でも年金のみは不可としている銀行があります。
なお、消費者金融(貸金業者)からの借入れには総量規制があり、貸金業者からの借入残高の合計は年収の3分の1までに制限されます。年金を収入として認める会社であれば、年金額をもとに判断されます。
年金収入のみで申し込めるカードローン

公式サイトで確認できた範囲で、年金収入のみの場合の扱いを一覧にまとめました。
| カードローン | 申込み年齢 | 年金収入のみの場合 |
|---|---|---|
| レイク | 20歳〜70歳 | 申込み可(年金証書などで受給額を確認) |
| 三菱UFJ銀行「バンクイック」 | 20歳以上65歳未満 | 申込み可(申込み前に専用ダイヤル 0120-959-555 への連絡が必要) |
| auじぶん銀行カードローン | 契約時に20歳以上70歳未満 | 申込み可 |
| 横浜銀行カードローン | 契約時に20歳以上69歳以下 | 申込み条件の年収に年金を含むと記載(居住・勤務地域の条件あり) |
| アコム | 20歳〜72歳 | 不可(年金以外にアルバイトなどの安定収入があれば可) |
| SMBCモビット | 20歳〜74歳 | 不可(年金以外に安定した定期収入があれば74歳まで可) |
| プロミス | 18歳〜74歳 | 不可 |
| アイフル | 20歳〜69歳 | 不可 |
| 千葉銀行カードローン | 契約時に20歳以上65歳未満 | 不可 |
※2026年10月時点の情報です。最新の条件は各社の公式サイトでご確認ください。
大手消費者金融ではレイクのみ年金のみで申込み可
大手消費者金融5社のうち、収入が年金のみでも申込みできると公式に案内しているのはレイクです。アコム・SMBCモビットは、年金に加えてアルバイトや自営業などの安定した収入があれば申込み対象となります。プロミスとアイフルは、収入が年金のみの場合は申込みできません。
銀行カードローンは銀行ごとに確認が必要
銀行カードローンでは、バンクイックとauじぶん銀行が年金のみの収入でも申込み可能としています。一方、千葉銀行は年金収入のみは不可です。みずほ銀行や楽天銀行など、年金受給者の扱いを公式サイトに明記していない銀行もあるため、申込み前に問い合わせて確認すると確実です。
年金以外に収入がある場合は選択肢が広がる
年金を受け取りながらパートやアルバイト、自営業などで安定した収入を得ている場合は、アコムやSMBCモビットなども申込み対象になります。上限年齢の範囲内であれば、選べるカードローンは大きく広がります。
年金担保貸付は終了。代わりに検討したい公的制度

かつては、独立行政法人福祉医療機構が年金を担保にお金を貸す「年金担保貸付」を行っていました。しかし、この制度は2022年(令和4年)3月末で申込受付を終了しており、現在は新たに利用することはできません。
年金担保貸付が終了した経緯と、代わりに使える制度については、こちらの記事で詳しく解説しています。
厚生労働省が案内している主な相談先・制度
厚生労働省は、年金担保貸付に代わる相談先として、次のような制度を案内しています。
- 自立相談支援機関:生活に困ったときの総合的な相談窓口(生活困窮者自立支援制度)
- 生活福祉資金貸付制度:社会福祉協議会が窓口となる公的な貸付制度
- 高額療養費制度:医療費の自己負担が一定額を超えた場合に払い戻しを受けられる制度
- 母子父子寡婦福祉資金貸付金:ひとり親家庭などを対象とした貸付制度
- 埋葬費の支給など:葬儀などに関する各種の支援制度
生活福祉資金貸付制度(緊急小口資金など)
生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯や高齢者のいる世帯などを対象とした公的な貸付制度です。窓口は市区町村の社会福祉協議会です。
たとえば「緊急小口資金」は、緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった場合に、10万円以内を無利子で借りられる制度です。据置期間は貸付日から2か月以内、償還期間は据置後12か月以内で、保証人は不要です。原則として自立相談支援事業の利用が貸付の要件とされています。
問い合わせは、お住まいの市区町村の社会福祉協議会、または生活福祉資金コールセンター(0120-46-1999、平日9〜17時)へ。
年金を担保にした融資には注意
法律により、年金を担保に提供することは原則として禁止されています。厚生労働省も、年金を担保にした違法な融資に注意を呼びかけています。「年金を担保に貸します」「年金受給者なら誰でもOK」といった勧誘には応じないでください。
預金や自宅を活用して借りる方法

カードローン以外にも、手持ちの資産を活用して借りる方法があります。
定期預金担保貸付(総合口座の貸越)
総合口座に定期預金がある場合、その預金を担保にお金を借りられる仕組みがあります。たとえばゆうちょ銀行では、担保にする貯金の預入金額の90%以内(1口座300万円まで)を借りられ、利率は担保が定期貯金なら約定金利+0.5%、定額貯金なら+0.25%です。
担保があるため、カードローンに比べて低い金利で借りられるのが特徴です。上限額や上乗せ金利は金融機関によって異なります。定期預金担保貸付の仕組みは、こちらの記事で詳しく解説しています。
リバースモーゲージ・不動産担保型生活資金
持ち家がある場合は、自宅を担保にお金を借りる「リバースモーゲージ」という方法もあります。生きている間は利息だけを支払い、元金は亡くなったあとに自宅を売却するか、相続人が一括で返済する仕組みです。民間金融機関の商品の一例として、住宅金融支援機構と提携した「リ・バース60」があります。
また、社会福祉協議会の「不動産担保型生活資金」は、低所得の高齢者世帯を対象に、自宅を担保として生活資金を借りられる公的な制度です。
リバースモーゲージのメリット・デメリットや向いている人については、こちらの記事でまとめています。
年金受給者が借入れをするときの注意点

年金額から無理なく返せる範囲で借りる
年金は額が決まっており、借入れの返済が生活費を圧迫しやすくなります。借りる前に、毎月の年金額と生活費を書き出し、返済に回せる金額を確認しましょう。カードローンを使う場合は少額にとどめ、短期間での完済を目指してください。
取引中の年齢制限も確認する
商品によっては、取引中に一定の年齢に達すると新規の借入れが停止されます。たとえばレイクは満71歳、アイフルは満70歳、横浜銀行は満75歳で新規の借入れができなくなります。継続的に利用したい場合は、この点も確認しておきましょう。
借入れが家族に与える影響も考える
カードローンには一般的に団体信用生命保険が付かないため、借入れが残ったまま亡くなった場合、その残高は相続の対象になります。相続人が返済を求められる可能性があることも踏まえ、借入れについては家族とも話し合っておくと安心です。
返済が苦しくなったら早めに相談する
返済が難しくなった場合は、まず借入先に相談しましょう。日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センター(0570-051-051)や、法テラス、お住まいの自治体の自立相談支援機関、社会福祉協議会でも相談を受け付けています。
まとめ:年金のみなら申込み先を確認し、公的制度も併せて検討を

年金受給者の借入れについて、ポイントをまとめます。
- 年金受給者でも、上限年齢の範囲内で年金を収入と認める商品ならカードローンを利用できる
- 年金収入のみで申込み可能なのは、レイク、バンクイック(事前連絡が必要)、auじぶん銀行など
- プロミス・アコム・アイフル・SMBCモビット・千葉銀行は年金のみでは不可(アコム・モビットは他に安定収入があれば可)
- 公的な年金担保貸付は2022年3月末で受付終了。生活福祉資金貸付制度などの公的制度を検討する
- 定期預金担保貸付やリバースモーゲージなど、資産を活用する方法もある
- 年金を担保にした融資の勧誘は違法の可能性があるため応じない
借入れの方法を選ぶ前に、まずは公的な制度や相談窓口を確認し、それでも不足する場合に、無理のない範囲でカードローンなどを検討しましょう。




















